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「タイプ・あ~る」と申します。大好きなアニメや劇場作品について色々書いています。ご意見・ご要望等がありましたらお気軽にコメントしてくださいませ。

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『トップをねらえ!GUNBUSTER』はこうして生まれた!知られざる制作秘話

2012.12.09 22:44|トップをねらえ!
トップをねらえ!

『トップをねらえ!GUNBUSTER』は、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』を作ったガイナックスが手掛けた、全6話からなるオリジナル・アニメーション・シリーズである。製作年数は1988年、なんと20年近くも昔のアニメだ。『トップをねらえ!』は『王立宇宙軍』によって生じた莫大な借金を返済するために立ち上げた企画であり、『王立』ではあまりにも渋すぎるアニメを作ってしまったために「ウケが悪かった」とスタッフ一同反省。

そこで発案者のオタキングこと岡田斗司夫は、「オタクにウケる要素とは何か?」を真剣に討議した結果、「宇宙怪獣と巨大ロボットと女子高生、この三つが出ていれば大丈夫だ!」という結論に達したそうだ(どんなリサーチなんだよw)。その結果、ハイレグ水着のような恥ずかしいコスチュームを着たヒロインたちが、おっぱいをボヨンボヨン揺らしながら、ゲッターロボみたいな巨大ロボットに乗り込んで宇宙怪獣と戦うという、オタク以外には理解し難い世にもマニアックな作品が出来上がってしまったのである。ちなみに、このアイデアはステーキハウスのフォルクスで思いつき、その場で紙ナプキンの裏にストーリーを書いてスタッフに渡したそうだ。

本作は庵野秀明の初監督作品だが、当初は監督どころか「『トップをねらえ!』という企画自体が大嫌いでした」というぐらい、全く興味が無かったらしい。しかも、「『エースをねらえ!』は好きだけど、『トップガン』は観たことありません」と、堂々と言い放っている。そもそも最初は、『ローレライ』の樋口真嗣が監督する予定だったのだが、脚本を『オネアミス』の山賀博之が書き、樋口が絵コンテを切って製作準備をしていたものの、諸般の事情で樋口が監督を降りてしまう。そうこうしている内に企画が中に浮いてしまい、ガイナックス内部でも「もう、よそのスタジオにグロスで丸投げして、金だけもらおうか」みたいな雰囲気が漂い始めていた。

そんな時、たまたまガイナックスに来ていた庵野が、何もやることがなかったので退屈しのぎに机の上に置いてあった脚本を読むことに。すると、最初は「単なるウケ狙いのパロディアニメだろ」とバカにしていたにもかかわらず、なんと第2話の脚本を読んで感動のあまり号泣してしまったのだ。「くう~っ!なんていい話なんだ!」とボロボロ泣きまくった庵野は、勢い余って思わず監督に立候補してしまう。

だが、脚本を担当した山賀博之は「正直、迷惑だと思いましたね」とあまり歓迎しなかったらしい。「どうせ下請けに出そうと思っていた企画だし、会社としてもあまり力を入れる気は無かったんですよ」との事。庵野監督から「後半の展開を直して欲しい」と言われた時も、「リテイクを出して割に合うような仕事じゃない。直したいなら自分で直してくれ、と断ったんです。だから、後半感動的なドラマ展開になっているのは、全部庵野のおかげなんですよ。元々僕は、全編ギャグアニメのつもりで脚本を書いてたんだから」。う~ん、そうだったのかあ。

更に、絵コンテを担当した樋口真嗣が悪ノリしてふざけたシーンをバンバン入れたものだからもう大変!「ロボットがシャドーボクシングしながら砂浜を走るシーン」とか、「ロボットが腕立て伏せや縄跳びをするシーン」とか、「ヒロインが鉄下駄を履いて階段を駆け上がるシーン」など、アニメ史に残るような迷場面・珍場面が次々と生み出されていったのである。

一方、苦労したのは現場のアニメーターだ。どんなにバカバカしいシーンでも絵コンテに描いてある以上、作画しなければならない。しかし、これらのシーンは意外と描くのに手間が掛かるため、「ホントに必要なシーンなのか?」という問い合わせが殺到した。『オネアミス』の時には「日常の動きをリアルに表現するためだ」と説明すれば、「なるほど、それはやる意味がありますね」と皆納得してくれたらしい。しかし、「お姉さまが鉄下駄を履いて走る」に関してはなかなか理解を得られなかった。挙句の果てには「こんなふざけた話を考えた張本人を俺の前に連れてこい!」と言われ、本当に岡田斗司夫が出かけて行くこともあったそうだ。

本作の犠牲者(?)はそれだけに止まらず、音楽を担当した田中公平も大変な苦労を強いられるハメに。なんと、『トップをねらえ!』の音楽は全て既存の楽曲からパクったものだという。たとえば発注の仕方も、ヴァンゲリスの『炎のランナー』のテープを渡して「これと同じ曲を作ってください」というやり取りだったらしい。もちろん、そのままパクるとまずい事になるので、「そっくりだけどちょっと違う」音楽を作らなければならない。田中公平は当時の事について、「長い間作曲家をやってるけど、あんな屈辱的な仕事は初めてで、もう二度とやりたくない」と答えている。

●田中公平作曲:「炎の特訓」


●ヴァンゲリス作曲:「炎のランナー」テーマ曲


ちなみに、第4話の「ノリコとお姉さま」の合体シーンで流れる『Fly High』の元ネタは、当時樋口真嗣が大ファンだった「おニャン子クラブ」から派生したユニット『うしろ髪ひかれ隊』の「ほらね、春がきた」という曲からパクったそうだ。

こうして、各スタッフが「こりゃおもしれぇ~!」とゲラゲラ笑いながらそれぞれのパートを仕上げていったのだが、本来完全主義者だった庵野秀明は、初監督作品という事もあって予想以上に気合が入ってしまった、いや入り過ぎてしまったのである。製作費が1500万程度しか無いにもかかわらず、「いい作品を作りたい!」という想いから予算を度外視して金をかけまくり、スタッフにも苦労をかけっぱなしだったそうだ。原画を担当した貞本義行は当時の様子を次のように語っている。

「最初は、外注に出した美術にキレたんですよ。ガイナックスにも美監(美術監督)はいたんだけど、スケジュールの都合で外部に出したら、それがちょっと不本意な仕上がりだった。でも、リテイクする為のお金が無いわけ。それで美監に頭を下げて「直してくれ」って頼むんだけど、「時間も無いし、やってられないよ!」と断られてしまったんです。

そうすると庵野は、しばらく下を向いてたかと思うと、急にブルブルって全身が震え出した。で、いきなりその辺の本棚に頭をガンガンぶつけ出して、涙をボロボロ流しながら「チクショー!チクショーッ!!」と叫び始めたんです。そしたらとうとう美監が根負けして、「泣くヤツには勝てねえよなあ」って(笑)。その後、全員が徹夜で直すっていうような状況でしたね」(太田出版『スキゾ・エヴァンゲリオン』より)


とにかく、当時の庵野秀明は非常に怒りっぽく、ガイナックスの壁やロッカーは常にボコボコにされていたらしい。ちなみに、貞本義行といえば業界屈指の乳揺らしアニメーターとしてその名を轟かせた有名人で、『DAICONⅣ』のバニーガールの乳を揺らして以来、「乳を揺れさせたら右に出る者無し!」という不動の地位を確立。その後も数々の作品で順調に乳を揺らし続け、以降のアニメシーンに絶大なる影響を及ぼした乳揺れのカリスマなのだ。

もちろん、『トップをねらえ!』でもその超絶的な乳揺れテクニックは如何なく発揮されている。特に、第1話でノリコがブルンブルンと豪快に乳を揺らしながら歩いてくるカットはアニメ界全体に衝撃を与え、日本中のアニメファンを仰天させた。しかし貞本曰く、「僕としては、歩けば胸ぐらい揺れるだろうっていう、軽い気持ちだったんですけどねえ。まさか、こんな大騒ぎになるとは思いませんでした(笑)」。

また、おっぱいの形や大きさでキャラクターの違いを表現しようと本気で考えていた庵野監督のこだわりにも脱帽するしかない(なんと、乳輪の大きさまで指定していたというのだから驚きだ)。庵野監督は企画会議の席上で「アニメのおっぱいって全部同じ形になるじゃないですか。でもそんなはずはない!本当は一人一人おっぱいの形は違うんですよ!それを表現しなきゃダメなんですッ!」と力説したらしい。そのプレゼンを聞いた樋口真嗣は、「いや~、さすがに着眼点が違うなと思いましたね。なるほど、おっぱいか…と。そりゃ普通は考えないわ(笑)」と大絶賛。まさに、おっぱいマニアにはたまらんアニメと言えるだろう(笑)。

だが、そんな庵野監督やスタッフたちの頑張りがアダとなり、借金を返すどころか逆に増えてしまう結果となった(製作費以上にお金をかけているのだから、そりゃ当然であるが)。挙句の果てには、責任を感じた庵野監督が「少しでも借金を返そう」と思って引き受けた『ふしぎの海のナディア』でもっと酷い大赤字を叩き出してしまい、会社存続の危機にまで陥る事となる。

なんせ、最終回を作る前に製作資金が底を尽き、やむを得ず庵野監督のポケットマネーで強引に乗り切った回があるというのだから尋常ではない。作れば作るほど借金が増える一方なので、ガイナックス内部では「もう、アニメを作るのは止めよう」という意見まで出たほどだ。まさに無限借金地獄、究極の貧乏スパイラルである。

だが、そんな苦労の末に作り上げられた『トップをねらえ!』は予想外の大ヒットを記録し、第4話で終了する予定だったシリーズは6話まで延長される事となった。おまけに最終話はモノクロに亜シネスコという、アニメ界の常識をブチ破るような前代未聞のヴィジュアルを炸裂させ、観る者全てのド肝を抜いたのである(白黒フィルムはカラー作品を作るよりも、遥かに手間や金がかかるのだ)

さらに、その非常識なまでにスケールがでかい感動的なストーリー展開たるや、後々まで語り草となるほどの凄まじさ!第1話の「鉄ゲタを履いて走るお姉さま」という目が眩むようなシチュエーションから、いったい誰がこんな素晴らしいラストシーンを想像出来ただろうか?

すなわち『トップをねらえ!』とは、美少女スポ根コメディとしてスタートし、最終的にはハードSF感動ドラマとして着地するという、いまだかつて誰も成し得なかった途方も無い領域にたどり着いた、唯一無二の奇跡的なアニメなのだ(ただし、音楽の田中公平からは「あんな展開になるんだったら、最初から言って下さいよ!」と怒られたらしい)。まさにオリジナルアニメ史上に燦然と輝く永久不変の大傑作、それが『トップをねらえ!』なのである。マジで泣けます!
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