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『ふしぎの海のナディア』がもっと面白くなる仰天制作エピソード!その2

2012.12.05 19:09|ふしぎの海のナディア
ふしぎの海のナディア2

前回の内容はコチラ⇒『ふしぎの海のナディア』制作秘話!その1

庵野秀明が監督を引き受けることでようやく『ナディア』を作る体制が整ったものの、最大の問題は製作費でした。なんせ、全部で39本のアニメを作らなければならないのに、26本分のお金しかないのです。ラーメン屋に例えるなら、39人のお客さんに対してラーメンの材料が26人分しかないような状況ですよ。

全39話を乗り切るには慎重にペース配分を考えねばなりません。ラーメン一杯の分量をちょっとずつごまかして全員に作るか?それとも、26人の客にしっかりラーメンを作って、残りの13人には糞まずいラーメンで我慢してもらうか?悩んだ庵野監督は後者の方法を選択しました。
まず、やりたいのはナディア、ネモ艦長、エレクトラの3人の関係。これをきっちり描きたいから13話までが一つ目の山だろう。次に32話から39話までの連続7話くらいは派手な戦闘シーンばかりなので、ここはもう絶対にはずせない。だから、「思い切って真ん中の13話分を捨てよう!」と決断。

作画チェックもろくにせず、海外の下請けに安い値段で発注して、どんなに酷い作画が上がってきても目をつぶる。要するに、似てようが似てなかろうが色黒の女の子が出てきたらナディアってことでいいじゃないか!と。後年、この時の判断に関して、庵野監督は次のような自論を述べています。

「基本的には、テレビアニメの制作って”穴の開いた船”だから。沈む前に港に着けるかどうか、それだけなんですよ。そのためには排水作業をどうするかという、ダメージコントロールでしかない。最悪の事態を想定して、それに対処するためのシフトを作っておくだけなんです。要は、軍艦の運用と全く一緒なんですよ。軍艦っていうのは、敵の弾が当たって沈むということを前提に作られていますから。できるだけ沈まないようにするにはどうすればいいんだろう、というところから始めるのが軍艦の運用思想。それはアニメも同じ。基本的には質がどんどん低下していくわけだから、できるだけ質が下がらないようにするにはどうすればいいんだろう、というのを発想の原点にすべきなんですよ。途中から質が上がるなんてことは有り得ない。プラスにすることを考えるより、マイナスにならないための方法論を考慮する方が現実的なんです」


まさに『ナディア』はこの方法論に従って制作された超合理的なアニメだったのです。すなわち、前半と後半に上手いアニメーターを集結させ、中盤(俗に「島編」と呼ばれるパート)は海外(韓国)に丸投げし、一切社内では手を出さない、と決めました。こうすることで、全体のバランスは多少悪くなりますが、重要な場面のクオリティだけは絶対に維持しようと考えたのです。

しかし、「どんなに酷い作画でも目をつぶる」と決心したものの、いざ現物が上がってくると、想像を絶する完成度の低さにスタッフ一堂顔面蒼白!当時、「島編」を担当していた樋口真嗣監督はこう語っています。「とにかく、韓国から上がってきた作画の酷さは我々の常識を超えていました。スタジオでラッシュ(試写)を見ていた時、あまりの酷さに気絶しましたからね。いや、寝てたんじゃなくて気絶。目の前の映像を体が受け付けなくなって意識が飛んじゃったんですよ」とのこと。また、キャラクターデザイナーの貞本義行も、フリーダムすぎる韓国のやり方に度肝を抜かれたらしい。

「いや~、あの時は驚きましたね。なんせ、第1話からいきなり指定した色と全然違う色を塗ってきたんですよ。原画を韓国に送ったら、フィルムになって戻ってくるというシステムだったので、どうしてそんなことになったのか過程が分からない。それで、スッタフを連れて韓国まで確認しに行ったんです。そしたら、向こうは絵具の種類が少ないので、勝手に色を調合して似たような色を作ってたんですよ!こちらの指定したカラーチャートを完全に無視して!もうビックリしましたね。放映するまでにほとんど塗り直しましたけど、初回から膨大なリテイクを出してしまいました(苦笑)」


韓国アニメスタジオ恐るべし!

あまりにも酷い作画に対し、見るに見かねたアニメーター達が自主的に修正を申し出るものの、そんな程度では追い付くはずもなく現場は大混乱。中でも、第27話と28話の劣悪ぶりはいまだに語り草になっているほどの凄まじさで、庵野監督自身も「これを全国放送で流して良いものか…?」と真剣に悩んだという。そしてついに、庵野監督の我慢も限界に達する事件が起きました。それが第34話「いとしのナディア」です。

なんと、ストーリーの大半をPV風の挿入歌で埋め尽くすという、テレビアニメとは思えぬ前代未聞の構成に、視聴者はもちろん業界関係者も大騒ぎ。いったいどうしてこうなった?もともと34話にはちゃんとしたシナリオがあったのですが、上がってきた作画が目も当てられないほどメチャクチャな出来映えで、激怒した監督が「こんなもん使えるかー!」と絵コンテごと捨ててしまったのです。以下が問題のシーンの一部↓

ナディア2
ナディア3
ナディア4
ナディア1

誰が誰だか分からないほどキャラのデッサンが狂いまくり、ひたすら同じ動作をリピートするだけの紙芝居的なアニメーション。完全に”放送事故レベル”の作画です(いわゆる”作画崩壊”というやつ)。しかし、既にスケジュールはギリギリで、2週間後にはNHKへ完成フィルムを納品しなければならない。いったいどうすれば…!?

庵野監督曰く、「結局、自腹で2週間かけて作り直しました。アニメーターにコーヒーおごって原画を一枚頼むとか、そんな感じで。あとは、自分の財布から2000円出して”これでちょっと描いてくれないか”とか。色指定まであがってた原画を、一話分全部捨てちゃいましたから。経済的には本当に辛かったですね」

ちなみに、全ての絵を新たに描き直す余裕は全くなかったため、過去に放映した絵をひたすら繋ぎ合せて再編集を行っています。その作業には大変な手間がかかったらしく、編集を担当した薩川昭夫によれば編集だけで1曲に12時間、合計で約60時間がかっているという。尚、作画監督としてクレジットされている「空母そ・そ・そ・そ」という謎の人物は、庵野秀明監督本人です(この34話に関しては他のスタッフもほとんど偽名でクレジットされており、よっぽど本名を出すのが嫌だったらしい)。

こうして、当初は「どんな酷い作画でも受け入れよう」と言っていたにもかかわらず、「こんな恥ずかしいものは世に出せない!」というクリエーターの意地とプライドが勝ってしまい、全員総出で作業するハメに。当然ながら、予算も時間もどんどん消費し、やがて逼迫したスケジュールが限界を超え、ついに「もう、どう考えても完全に間に合わない!」という非常事態に陥ってしまいました。

NHKとの契約で、放送日までにフィルムを納品できない場合は莫大な違約金を払わなければならない。岡田社長の脳裏によぎる「倒産」の2文字。もはやこれまでか…。まさに絶体絶命の大ピンチ!どうなる、『ナディア』!?(その3へ続く)

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株式会社ガイナックス,貞本義行,本田雄,鈴木俊二,松原秀典,今掛勇,中山勝一,庵野秀明,増尾昭一,鶴巻和哉,前田真宏,摩砂雪,平松禎史

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