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『耳をすませば』制作マル秘エピソード&隠れキャラ

2013.07.05 13:49|スタジオジブリ作品
耳をすませば
■ストーリー『読書好きな中学3年生:月島雫は、日々図書館の本を借りて読んでいた。夏休みのある日、雫は本の貸し出し用の図書カードに「天沢聖司」という名前を発見する。良く見ると、雫の借りた本にはどれもその名前が書かれてあった。翌日、雫は親友の夕子との約束で学校に行き、自分で訳したカントリーロードの訳詩を見せる。そこに夕子がひそかに想いを寄せている同級生の杉村が現れたことで二人は退散。しかし図書室で借りた本を忘れたことに気づいた雫は引き返し、そこで謎の少年に出会った。雫が忘れた本を差し出し、そのまま立ち去る少年。彼はいったい何者なのか?次第に少年のことが気になり始める雫。やがて二人は…。宮崎駿が脚本・絵コンテを手掛けた青春ラブストーリー!』



本日、金曜ロードSHOWにて『耳をすませば』が放映されます。この作品は、1989年から集英社の雑誌「りぼん」に掲載された同名の少女マンガを原作とし、宮崎駿が脚本・絵コンテを手掛け、ジブリ作品で作画監督などを務めてきたアニメーターの近藤喜文が初監督に挑戦した映画です。

しかし、近藤さんは映画公開後に病で倒れ、47歳の若さで亡くなったため、『耳をすませば』が最初で最後の監督作品になってしまいました。この件については、映画の制作中に宮崎駿と近藤さんの間で何度も衝突があったとか、宮崎さんが演出の変更を求めて近藤さんを脅したとか、映画作りをめぐって二人が対立していることを思わせる噂が流れ、宮崎さん本人も「自分が彼に終わりを渡してしまったようなものだ」と告白しているそうです。まあ、その前の『火垂るの墓』でも近藤さんは高畑勲監督に散々こき使われてますけどね(^_^;)

さて、原作が少女マンガであることに関して、「なんで宮崎駿が少女マンガを?」と不思議に思う人がいるかもしれません。しかし、元々宮崎監督は大の少女マンガ好きとして知られ、以前から色々な少女マンガを読みまくり”映画のネタ”を探していたのです。この件について宮崎監督は次のように述べていました。


「僕は自分の手元にある『りぼん』(集英社)やその関連雑誌を毎号克明に読んでいる。それを見て、少女マンガが力を失うのは当然だと思った。読者を取り巻く現実がシビアな方向に激動しているのに、それを全部切り捨てて世界を作ろうとするから無理が出る。現実が決定されていて頑丈で、これはビクともしないやと、みんなが諦めを感じる時には、現実を描かなくて人間の思いだけ描いてもピュアになれるかもしれない。

でも現実がどこへ行くか分からなくなって、ぐしゃぐしゃになっている時に、完全に周りを真空にして、思いのたけとか、そんなことだけを描いていたら駄目だ。だから今の少女マンガは支持を失っていると思う。かと言って、お父さんがリストラに遭って、お母さんがどこかのクラブに勤めているという漫画を描いたって、そんなの誰も読まないしね。だから、物凄く模索しなければいけない時期に、少女マンガもぶつかっているんだと思う」(「アニメージュ・スペシャル」より)



そんな宮崎監督が、『耳をすませば』の企画を立ち上げることになった発端は1989年の夏。当時、宮崎駿は毎年夏になると信州の山小屋で、新しい映画の企画を練るための合宿を開催していました。この山小屋は宮崎監督の義父が建てたもので、彼の姪らが昔読んだ少女マンガ雑誌が多数残されており、宮崎さんは毎年夏の合宿中にそれらを読むのが習慣だったそうです。

更に、この合宿には『攻殻機動隊』の押井守監督や、『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督なども参加していました。3人は朝晩寝起きを共にし、複数の少女マンガを取り上げて「映画になるかどうか」を検討していたという。大の大人が揃って山小屋に引き籠り、朝から晩まで少女マンガを読みふけっている図は想像しただけで気持ち悪い感じですが(笑)、彼らが読んだ本の一つが柊あおい原作の『耳をすませば』だったのです。

このマンガを気に入った宮崎駿は「是非映画にしよう」と考えました。しかし、原作のマンガはあまりの不人気ぶりにわずか4回で連載が打ち切られていたため、ジブリから映画化の話を知らされた作者の柊あおいは全く信じられず、思わず「冗談でしょ!?」と叫んだらしい。ちなみに、当時宮崎監督らが読んでいた他の少女マンガも後にそれぞれ映像化され、高橋千鶴の『コクリコ坂から』は、宮崎駿本人ではなく息子の手によって映画化。また、津田雅美原作の『彼氏彼女の事情』は、庵野秀明監督によってTVアニメ化されました。

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こうして、1995年に公開された『耳をすませば』は興行収益18億5千万円という、前年に公開された『平成狸合戦ぽんぽこ』(26億円)よりも低い成績に終わったものの、思春期特有の甘酸っぱい感性を瑞々しいタッチで描いた青春ラブストーリーとして多くの観客から賞賛され、現在でも高い人気を誇っているそうです。

ちなみに、この映画にはスタッフのお遊びで他のジブリ作品のキャラクターが登場していることでも有名なんだとか。そこでちょっと”隠れキャラ”を探してみましたよ。


●『紅の豚』のポルコ・ロッソ
耳をすませば
修理屋さんの古時計の盤面には、『紅の豚』のポルコ・ロッソの名前が刻まれている。

●『千と千尋の神隠し』の元ネタ
耳をすませば
バイオリン職人を目指す天沢聖司が図書館で読んでいた本は、『霧のむこうのふしぎな町』というタイトルだが、これは『千と千尋の神隠し』の原案になった本と言われている。

●『となりのトトロ』登場
耳をすませば
雫が図書館で本を探すシーンの中に「TOTORO」と書かれたタイトルの本がある。

●『となりのトトロ』登場2
耳をすませば
バロンの制作シーンの中に、中トトロと小トトロの置物がある。

●『魔女の宅急便』のキキ
耳をすませば
雫の勉強机の後方には、『魔女の宅急便』のキキに似た人形が飾られている。

●『猫の恩返し』のバロン
耳をすませば
『猫の恩返し』は「月島雫が書いた小説」という設定になっているため、両作品の共通キャラクターとしてバロンが登場している。

●『海がきこえる』の里伽子と拓
耳をすませば
雫がお父さんにお弁当を届けるシーンで、向原駅から電車に乗ったところ(ホーム反対側)に『海がきこえる』の里伽子と拓が描かれている。

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 この映画を見て印象的だったのは踏み切りのはずれにあったデパートの名前でした。京玉百貨店と電車の名前が京玉線がとてもユーモラスです。
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